神社には正しい参拝方法があり、しっかり作法を守らなければ神様に対して失礼な態度にあたると言われています。とはいえ、正しい神社の参拝方法と言われても自信がない……という方も多いのではないでしょうか。
今回は、神社の参拝方法から、あなたのビジネスのヒントを得ていただきたいと思っています。マナーや作法にはビジネスマンとしての教養が表れます。
日本人なら絶対に知っておきたい、神社の参拝方法。本記事では正しい方法から知っておきたいマナーまで、詳しく解説いたします。
正しい神社の参拝方法
どの神社に行った場合も、基本作法に大きな違いはありません。正しくできないと恥をかいてしまうこともありますから、しっかり覚えておきたいですよね。ここからは基本となる神社の参拝方法を見ていきましょう。
1.鳥居の前で一礼をする
神社に行くとまず目に入る鳥居ですが、中央の場所を避けて立ち一礼をしてから通り抜けるのが、正しい作法になります。
なぜ一礼をするのかというと、鳥居は私たちが暮らす場所から神聖な場所へと入る門となるからです。また神社の中に不浄なものが入らないための結界の意味もある、と言われています。神様がいる神聖な場所へ入らせて頂くことから、一礼をしてから鳥居を通り抜けるのです。
そして中央の場所を避けるのは、真ん中は神様の通り道だからです。神様の道を邪魔しないよう、鳥居の中央ではなく端を歩く必要があります。
2.手水をとる
鳥居を抜けると手水舎がありますよね。手水舎の水を取り手や口を清めることを、手水をとるといいます。元々は罪や穢れを水で流し落とす禊(みそぎ)だったものですが、簡略化されて手水をとる方法となりました。
- 柄杓(ひしゃく)を右手で持って水をくむ
- その水を左手にかける
- 柄杓を左手に持ち替えて右手に水をかける
- 左手に水を入れて口をすすぎ、手で口を隠しながらゆっくりと水を吐き出す
- 再度左手に水をかけて清める
- 最後に柄杓を立てて残った水で柄を清める
以上の手順を、柄杓一杯分の水で行います。なんとなく手順を知っていたという方も多いと思いますが、実は柄杓を持つ手や口をそそぐ手、順番なども細かく作法が決められているんですよ。
3.二拝二拍手一拝の作法で参拝する
手と口を清めたら、神様へあいさつをします。神社の参拝は「二拝二拍手一拝」が一般的です。
<二拝二拍手一拝(にはい にはくしゅ いっぱい)の手順>
- 賽銭箱の前に立ち神様に2回深くお辞儀をする
- 胸の前に両手を合わせて2回手を打つ
- 両手を合わせたままお祈りをする
- 神様に1回深くお辞儀をする
ほとんどの神社では二拝二拍手一拝で参拝しますが、違う場合も。例えば三重県にある出雲大社では「二拝四拍手一拝」で参拝します。自分が行く神社はどの参拝方法なのか、事前に確認しておくのが良いでしょう。
あわせて知っておきたい参拝時のマナー
参拝方法に合わせて、知っておきたいマナーもあります。自分自身そして参拝にきている他の人たちが気持ち良い時間を過ごせるよう、大切なマナーもあわせて覚えておきましょう。
神様に失礼のない服装を心がける
一般的な参拝の場合は特に服装を気にする必要はないという意見もありますが、神様に失礼のない服装を心がけることは必要です。
最も好ましいのは男性はスーツを着用し、女性も同様の服装をすることです。しかし旅行先で神社を訪れるときは、難しいこともあると思います。その場合はノースリーブやミニ丈など露出の高い服は避け、ラフな印象を与えるサンダルや汚れた靴を履くことも控えましょう。
神社の神職さんたちは、神様に対して目上の人と接するように服装や態度を正して、失礼のない振る舞いをします。参拝に行く私たちも神様の前に立つのですから、同様の振る舞いをするべきと言えますよね。
お賽銭のマナー
お賽銭の額ですが、多ければ多いほど良いというわけではありません。お賽銭はあくまで神様への感謝の気持ちを伝えるための、お供えものです。金額よりも感謝の気持ちを込めることが大切ですよ。
ただ1,000円以上のお賽銭をする場合は、注意したいことがあります。まず紙幣で渡すこと(500円玉×2枚など硬化は避ける)、そして賽銭袋に入れてお供えすることです。賽銭袋は白い無地の封筒、紙幣は新札を用意します。封筒の表面に御初穂料、裏面に氏名と住所を記入してお賽銭箱にお供えしましょう。
参道の真ん中を歩かない
鳥居の真ん中をくぐってはいけないとの同じように、参道の真ん中を歩くことも作法に欠ける行いです。理由は同じで、真ん中は神様の通り道だからです。
初詣など人が多く真ん中を避けられない場合には、無理に端を歩こうとする必要はありません。また玉砂利が引かれている参道に関しては、玉砂利を踏むことで身を清めるという意味があるため、歩いても良いとされています。
御朱印を頂く場合は参拝の後にする
御朱印を頂く場合は、参拝が終わってからにしましょう。というのも御朱印にはその神社にお参りをしたことでご縁を結ばせて頂いた、という意味があるからです。
ちなみに御朱印帳は、どこの神社やお寺のものでも問題ありません。もし家族や友人の代理で複数の御朱印を頂きたい場合、神社によっては受けてくれるところも。しかし基本的には失礼なマナー違反行為となってしまうため、控えたほうが良いでしょう。
正しい作法と美しい心で神社を参拝しましょう
日本人にとって身近な存在である神社。何となくはわかっていても、正しい参拝方法を知らなかったという人も多いかもしれませんね。神社の参拝は作法を守るだけでなく、清められた美しい心で神様を拝むことも大切ですよ。
神社に参拝に行く際は今回ご紹介した内容をぜひ、参考にしてみてください。